













インフルエンザワクチンはどのくらい効いてるの?
― 効果の持続期間について ―
インフルエンザの流行が始まりつつありますので、当院では例年より早く、9月15日からインフルエンザワクチンの接種を開始します。
それに際して、「ワクチンの効果は何か月くらい続きますか?」「9月にワクチン接種をして効果がはやくきれるのではありませんか?」というご質問をいただきます。
インフルエンザワクチンは、インフルエンザにかかる可能性を完全になくすものではありません。しかし、インフルエンザにかかるリスクを下げ、さらに入院などの重症化を減らす効果が期待されています。
また、ワクチンの効果は時間とともに少しずつ低下します。ただし、「数か月で突然効果がなくなる」というものではありません。
ワクチンの効果は何か月続くのでしょうか?
日本の子どもで臨床的なワクチン効果を1・3・6か月ごとに直接測定した研究は、現在のところ十分ではありません。
一方、ワクチン接種後の抗体を調べた研究1)では、
接種後約1か月で抗体が増え,その後,徐々に低下し,6か月では抗体は低下しているものの、一定の免疫反応が残っているという経過が確認されています。
つまり、ワクチンの効果は時間とともに少しずつ低下しますが、6か月たったからといって突然ゼロになるわけではありません。
では、いつワクチンを接種すればよいのでしょうか?
インフルエンザワクチンは、接種してすぐに最大の効果が得られるわけではありません。
免疫が十分にできるまでには時間がかかります。
一方で、接種後の免疫は時間とともに少しずつ低下します。
現在の研究1)では、ワクチンの効果は一般に接種後1~3か月で比較的高く、その後徐々に低下します。しかし、この低下は通常、シーズン全体のワクチンのメリットを打ち消すほど急激なものではありません。
したがって、「効果が落ちるから、できるだけ遅く接種したほうがよい」と単純に考えることはできません。
ワクチンの一番大切な目的
インフルエンザワクチンの目的は、「絶対に感染しないようにする」ことだけではありません。
インフルエンザにかかる可能性を減らし、さらに重症化や入院につながるケースを減らすことも重要な目的です。
今シーズンはインフルエンザの流行が早くから始まってきています。
お早くのインフルエンザワクチン接種をご検討ください。
インフルエンザワクチンについて疑問・不安がございましたら、お気軽に当院スタッフまでご相談ください。
参考文献
1.Doyon-Plourde P, et al. Vaccine. 2023;41(31):4462-4471. PMID: 37331840.
2.Sugaya N, et al. Vaccine. 2018;36(8):1063-1071. PMID: 29361343.